- 2009-06-19 (金) 23:56
- 近況/メモ
「やねだん」における「しごと」
このコラムの読者より、「しごと」に関して興味深い映像があるので見たらいいよ。ということだったので早速購入。
税金を使わない地域づくりの成功例として、様々な賞を受賞した小さな村の取り組み「やねだん」の情報です。もうチェック済みかもしれないけど。コミュニティー・ソリューションという、経済でも行政でもない、コミュニティのつながりの中から作る新しい地域再生の取り組みです。仕事では人が動かないけど、しごとにはみんなそろって出てくる、という趣旨の地域の
人のコメントもあり、新しいビジネスモデルの根本に関わる視点が満載です。DVDは、3000円+送料ですが、これは安い!と思わせる内容でした。
やねだんHP
www.yanedan.com/

まず、このDVD自体がよくできているなあと思った。実際には大変なことが山盛りなのだろうけど、なんだか希望がわくつくりになっている。TVなのでドラマ性がないといけないので当たり前だけど、それを差し引いても内容がすっと入ってくるつくりになっている。この「やねだん」の取り組みでは、いわゆる貨幣経済としての「仕事」もストーリーの中には組み込まれているが、もともと田舎のコミュニティに根付いている「しごと」の力を活かしているところが興味深い。何か新しい商品を開発したときに、地域の人材が生み出す「仕事」や「しごと」を組み入れる一工夫が必要だが、特に高齢化が進んでいる「やねだん」のような地域では「しごと」を活かして様々な取り組みを進めていくことが、地域の活性化にもつながっている。
アートという力
「やねだん」でも、空き家をアーティストの活動場所にして、画家や写真家などのアーティストを誘致するという活動を紹介していたが、このような取り組みは全国的に行われている。私の知人にも、田舎でアートフェスティバルを開催したり、工房をつくるべく移住を検討している人がいる。田舎に限らず、いろいろなプロジェクトにおいて創造性や社会性を追求するにあたって、アートは強力なパワーを宿す根源となっている。ゼロからつくる自分のしごとというところから離れてきたが、「仕事」や「しごと」をやっていく中での創造性や社会性を追求すると、アートにたどり着いてしまうのは、それに理由なき力みたいなものが宿っているからなのだと思う。「やねだん」でも画家の書く絵があらゆる商品やイベントのキャラクターになってブランディングを進めていたが、そもそもこういたグラフィックによるブランディングは、アートに人が引き込まれてしまう力を応用した一つの形だろう。
貨幣変換能力からのソーシャルイノベーション
いわゆる「仕事」や「ビジネス」では、自身のスキルや労働、時間をお金に変換する能力が必要となってくる。自分自身もソフトスキルをもって「仕事」としているので、実際の仕事量や時間に対する金銭的な見積を立てながら動いている。また、仕事におけるレバレッジポイントを見極めて効率化をすることもやぶさかではない。しかしながら、「やねだん」のような社会事業を見ていると、貨幣変換能力を自分のこやしだけにとどめないところに、ソーシャルイノベーションとしてのツボがある。「やねだん」では、売り上げを一度はボーナスとして現金を地域住民に還元したが、2度目はお年寄りのためのシニアカーとして還元した。自らの貨幣変換能力を活かして、その中のいくらかを公共財として活かすような取り組みはNPOや社会起業家のようなソーシャルイノベーションを担う主体には必要なセンスなのだと思う。
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